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大理石の物語
【大理石の物語 107】トラバーチン特集 第6話 トラバーチンと、ゲッティセンターの丘
ロサンゼルス、サンタモニカ山脈の丘の上。 405号線を走っていると、丘の上に白く輝く建物群が現れる。コンピューター制御のトラムで丘を登ると、太平洋とロサンゼルスの街並みを見下ろす、明るい石のキャンパスが広がる。 その壁も、床も、階段も、すべて... -
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【大理石の物語 106】トラバーチン特集 第5話 パムッカレと、今も石が生まれる場所
これまでの回で見てきた石は、どれも「すでにできあがったもの」だった。ティヴォリの丘に眠る鉱床も、ローマの都市を支えてきたブロックも、何万年も前に堆積を終え、あとは切り出されるのを待つばかりの石だ。 トルコ南西部、パムッカレの丘だけは違う。... -
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【大理石の物語 105】トラバーチン特集 第4話 トラバーチンと、ベルニーニの伝書鳩、ティヴォリの採石場
ローマから東へ35キロ。ティヴォリという街の外れに、今も稼働し続ける採石場がある。 デジェマル採石場、海面下30メートルまで掘り下げられたその底に、硫黄の温泉が作った青い水溜まりが光り、33トンの石のスラブを乗せたトラックが地上へ向かって上って... -
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【大理石の物語 104】トラバーチン特集 第3話 ローマは、なぜトラバーチンでできているのか
コロッセオの前に立つと、まず目に入るのは色だ。真っ白でも黒でもない、蜂蜜と埃を混ぜたような、乾いた黄土色。サン・ピエトロ広場に回り込めば、ベルニーニの列柱もまったく同じ色をしている。トレヴィの泉も、パンテオンの基壇も、共和政期の神殿の残... -
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【大理石の物語 103】トラバーチン特集 第2話 ティヴォリと、名前の生まれた場所
東京のホテルのロビーで、 ロサンゼルスの浴室で、 ドバイの高層ビルの壁で、 世界中で使われているこの石を、人は「トラバーチン」と呼ぶ。 ごくありふれた石材の名だ。 けれども、その名を口にする人のほとんどは、自分がいま、ローマ近郊の小さな町の名... -
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【大理石の物語 102】トラバーチン特集 第1話 総論、温泉が石を作る
石という言葉には、ふつう「変わらないもの」の響きがある。 墓碑に石を選び、礎に石を据えるのは、それが人よりも長く、記憶よりも長く残ると信じるからだ。 花崗岩はマグマが地の底でゆっくりと冷え固まるのに数百万年をかけ、大理石は石灰岩が地殻の圧... -
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【大理石の物語 101】ビアンコ・ブロイエと、曇り空の白
白い石の上に、薄曇りの空が広がっている。 透明感のある白を地にして、淡い灰色が、輪郭を持たないまま、ぼんやりと滲み広がっている。白大理石の定番ビアンコ・カララが、白地に灰色の筋をきりりと流して見せるのに対し、この石の灰色には、はっきりした... -
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【大理石の物語 100】バルディリオと、ストラボンが見た「斑模様の青」
このシリーズも100話を迎えた。 記念の回に選んだのは、カッラーラの白い大理石(第61〜74話)の陰に隠れて、あまり語られることのない石、バルディリオだ。日本市場では主にバルディリオ・インペリアーレとバルディリオ・ヌヴォラートの2種類が流通してい... -
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【大理石の物語 99】バルカン・ホワイトと、女神が見守る採石場
バルカン・ホワイト ほのかに白濁したベース地に、淡い斑紋様がうっすらと流れる大理石。採掘するのは「アルテミス採石場」という名を持つ場所だ。狩猟と月の女神アルテミスの名を冠した採石場。その名前の由来は、商業的な思いつきではない。タソス島の古... -
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【大理石の物語 98】シベック・ホワイトと、「灰色」という名を持つ純白の石
北マケドニア、プリレプという町の北東約8キロ。シベック山の峠道を「シベック・パス」が通っている。標高979メートル、峠を吹き抜ける風は厳しく、岩肌は風化して灰色にくすんでいる。 「シベック」という名前は、スラブ語で「灰色」を意味する「シヴ(Si... -
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【大理石の物語 97】タソス・ホワイトと、金を探して大理石を見つけた人々
世界で最も白い大理石 光の反射率は最大98%に達するとされ、雪のような純白の輝きを持つ。 タソス・ホワイトは、エーゲ海北部に浮かぶ小さな島、タソス島でのみ採掘される。3000年以上にわたって、この島の白い大理石は古代の神殿から現代の高級住宅まで、... -
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【大理石の物語 96】ボルカニックブラックと、世界の石が集まる港
「ティー(tea)」という言葉を、私たちは何気なく使っている。 英語の tea、フランス語の thé、ドイツ語の Tee、オランダ語の thee。ヨーロッパの多くの国で、茶は「テ」に近い音で呼ばれる。 この「テ」という音は、中国のある港から海を渡って世界へ広... -
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【大理石の物語 95】バサルトブラックと、海の底の石
北アイルランドの海岸に、世界遺産に登録された奇妙な石の階段がある。 四万本ほどの黒い石柱が、隙間なく寄り集まり、蜂の巣のように整った六角形の断面を上に向けて、波打ち際まで続き、そのまま海の底へと消えていく。あまりに規則正しく、あまりに人工... -
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【大理石の物語 94】バサルティーナと、死にゆく町
イタリア中部、ローマの北およそ120キロ。深い峡谷の上に、崩れかけた土の柱が一本立ち、その頂に小さな町がしがみついている。チヴィタ・ディ・バーニョレージョ。毎年数十万人が橋を渡って訪れるこの町は、「死にゆく町(la città che muore)」として知... -
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【大理石の物語 93】カリザ・カプリと、イタリアの島の名前を借りたスペインの石
「カプリ」という名前を聞けば、誰もがイタリアのカプリ島を思い浮かべる。地中海に浮かぶ青い洞窟、ローマ皇帝が愛した避暑地、世界中の富裕層が集まるリゾート島。 しかしカリザ・カプリ(Caliza Capri)は、イタリアではない。スペイン南東部、ムルシア...
石に刻まれた、世界の物語
石が語る、歴史と美の真実
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